「怒拳四連弾! ジャギ地獄で待っていろ!!」
2003年6月26日「ジョー&飛雄馬」の話、つづく。
司馬遼太郎っぽく、つづく。
「ジョー」の方で金竜飛との東洋タイトルマッチが決着。
前にも触れたことがあったか、ジョーの戦歴の中では、力石戦とメンドーサ戦を別格にしたら、一番好きな試合なんである。
試合内容もさることながら、やはりジョーの心理面での苦闘が好き。
金竜飛から、朝鮮戦争時に体験した地獄の飢えと、ほんのわずかな食料のために実の父を殴り殺してしまったエピソードを語られ、その凄惨さにうちのめされるジョー。
彼が戦いを前にその相手に圧倒されるというのは、力石やカーロス・リベラにもなかったことで、たぶんこの時が初めてだったろう。
それでも彼は金に挑んでいく。
絶望的な気分の中に、どうしても彼にだけは屈してはいけないのではないかという、言葉にできない何かに突き動かされて。
彼自身も最後の最後まで確かには理解できなかったそれは、力石もまた飢え、渇いていたという事実。
金のように戦争の犠牲となってではなく、自らの意思で。
「飲まず食わず、それゆえの地獄とひきかえに、力石 徹は男の戦いをまっとうし、俺との奇妙な友情に準じた!」
名場面である。
今風にいえば、
「あきらめかけたジョーの胸に、力石の面影が蘇る」
といったところか。
奇跡の大逆転で手に入れたチャンピオンベルトを宙にかざし、
「力石、お前がくれたベルトだぜ」
とモノローグするところも、また泣かす。
生きてる間はとうとう殴りあうことでしか通じ合えなかった二人だが、しかし確かに少し風変わりな友情は存在したのである。
司馬遼太郎っぽく、つづく。
「ジョー」の方で金竜飛との東洋タイトルマッチが決着。
前にも触れたことがあったか、ジョーの戦歴の中では、力石戦とメンドーサ戦を別格にしたら、一番好きな試合なんである。
試合内容もさることながら、やはりジョーの心理面での苦闘が好き。
金竜飛から、朝鮮戦争時に体験した地獄の飢えと、ほんのわずかな食料のために実の父を殴り殺してしまったエピソードを語られ、その凄惨さにうちのめされるジョー。
彼が戦いを前にその相手に圧倒されるというのは、力石やカーロス・リベラにもなかったことで、たぶんこの時が初めてだったろう。
それでも彼は金に挑んでいく。
絶望的な気分の中に、どうしても彼にだけは屈してはいけないのではないかという、言葉にできない何かに突き動かされて。
彼自身も最後の最後まで確かには理解できなかったそれは、力石もまた飢え、渇いていたという事実。
金のように戦争の犠牲となってではなく、自らの意思で。
「飲まず食わず、それゆえの地獄とひきかえに、力石 徹は男の戦いをまっとうし、俺との奇妙な友情に準じた!」
名場面である。
今風にいえば、
「あきらめかけたジョーの胸に、力石の面影が蘇る」
といったところか。
奇跡の大逆転で手に入れたチャンピオンベルトを宙にかざし、
「力石、お前がくれたベルトだぜ」
とモノローグするところも、また泣かす。
生きてる間はとうとう殴りあうことでしか通じ合えなかった二人だが、しかし確かに少し風変わりな友情は存在したのである。
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