「命と引き替えに、貴様の腕一本もらって行くぞ!」

という経緯で、ネットの内外でちと気の重い出来事があったりしたけど、給料が出て気分はプラマイゼロ。
何か欲しいものあるかい、おじちゃんが何でも買ってあげよう。
などとは口が裂けても言わないけれど、ちょっとだけ気が大きくなってみたり。

で、昨日から引き続いてジュウザトーク。
相討ち覚悟の秘策を破られた後、ジュウザが採ったつぎの行動は、

「骨を絶たせて肉を切る」

無防備にさらけだした胸へ、ラオウの必殺の一撃を食らいつつ、執念の腕ひしぎ逆十字!

このジュウザのまさに捨て身の奥の手を、大抵の「北斗の拳」関連書籍は

「ユリアへの愛ゆえ」

の一言ですませてしまうのだけど、それは違う。
いや、究極のところはそうなんだけど、微妙にベクトルが違うんだよな。
これはつぎにラオウと戦うであろう、ケンシロウへの援護射撃でしょう。
そう、この時、ジュウザは恋敵のために命をかけているのだ!(ドォォオオォン!)

少し時間を戻して、ラオウとの第1ラウンド。
相討ちを狙うと見せて、ラオウの愛馬黒王をうばうしたたかさを見せたジュウザ、

「俺は死なん! 生きてこそこの世は楽しいからな!」

と高笑しつつ、しかしその左脇腹には、かすめただけのはずのラオウの拳で深手を負っていた。

「やはりこの命捨てねばなるまい」

と馬上でつぶやいた後、彼はケンシロウのもとへ走る。
その戦いを見届けるため、ケンシロウという男をおのれの目で測るためにである。
そして、窮地のフドウを救ったその奮闘に対して、彼は言った。

「ケンシロウ…… さすがにユリアが愛した男よ」

と。
本当の意味で彼が死を覚悟したのはこの時だろう。

彼は黒王を主のもとへ走らせた。
死を覚悟の二段構えの策を胸に秘め、ユリアと彼女が愛した恋敵ケンシロウのために。
当のケンシロウとはついに一言も言葉を交わさないまま。

「恋敵のために命をかけられる男」こそ、一番の男、むしろ漢(おとこ)!
というのが、永年の橋川の持論なのだが、それはこのジュウザの奮戦から始まっている。

今日の日記でジュウザを語り尽くしてしまえたら良かったのだが、そうもいかなくなった。
この話題、もうちょっと続けます。

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