「もう良いかな」

ずっとゲンをかつぐつもりで、この日記では彼について触れないで来た。
秋場所に進退をかけていた横綱・貴乃花が2桁勝利に到達。
今場所後の引退はまずなくなったものとして良いよね。
だから、書く。

これまでにも幾度となく、誰もが「無理だ」「不可能だ」と言ったことをなしとげて来た人。
だから今度も、と期待する一方で、正直「その時」を覚悟して、この日記用に惜別の文面を用意してもいた。
今度ばかりは本当に驚いた。
この人は底が知れない。

今度という今度こそ、角界一と言われた猛稽古の貯金も、完全に使い切った形だろう。
膝に抱えた爆弾とは、これから引退までつきあっていかなくてはなるまい。
本当の試練は来場所以降、とシビアな見方も出来る。
しかし、今はただその「来場所以降」を観られるのがうれしい。
まだ現役の土俵に立つ貴乃花を観られることが、嬉しい。

何よりも、かつて誰も受けたことのない内外からの批判に対して、議論でなく……これまでいつもそうして来たように……土俵上で結果を出すことで返答した、その精神力。
讃えても讃えてもあまりある。

おめでとう、貴乃花。

「少年チャンピオン」発売日。
里中の出番、たったこれだけ？
不知火と土門と山田だけがすごかったオールスター編、終わり。

よほど巨人と西武の日本シリーズを早くやりたいんだな、水島先生。