サチェル・ペイジ。
アメリカのニグロ・リーグで活躍した伝説的黒人投手である。
正確な記録が残っていないが、生涯で2000試合以上に登板し、完封勝利が350以上、完全試合を数十度達成しているとも言われる。
そんな彼も、肌の色の違いのため、メジャーへの道は閉ざされ続けた。

第二次大戦後、ブルックリン(現・ロスアンジェルス)・ドジャースのフランチ・リッキーオーナーが大英断をくだして、ジャッキー・ロビンソンと契約、黒人メジャーリーガー第一号が誕生した時のことを、のちに彼はタイトルのようにふりかえった。

と、ベースボールの話をマクラにしておいて、サッカーのW杯。
韓国がアジア勢として初のベスト4進出。
PK戦までもつれた試合の、最後のふたつのキックだけは観ることが出来た。
「やったなぁ、韓国」と思うと同時に、「何で日本じゃないんだ」というのも、本音としてある。

これから、韓国はもう日本のライバルでなく、倒すべき目標になってしまったのだね。

試合開始時刻の違いのせいで、「アジア勢初」の栄誉はのがしたものの、1回戦で日本を破ったトルコもセネガルをくだして4強へ。
直接の対戦では、内容的に互角だっただけに、あの試合を日本が取っていれば、もしや…… とはやはり思ってしまう。

いやいや、やはり勝負に「もし……」はない。
地元開催の有利があって、それでも勝てなかったのは、悔しいが事実、と受け入れるべきか。

そして、冒頭のペイジの話題に戻る。
その後彼は驚異的な選手生命を保ち、やがて黒人メジャーリーガー第2号となる。
通算成績的には平凡なもので終わったが、おどろくべきは最後の完投勝利が58才の時で、これはもちろん最高齢記録。
その年齢もいわゆる「公称」で、正確な生年月日が不明のため、六十代あるいは七十代だったのでは? とする説もあるそうな。
1972年には、野球殿堂入りもしている。

わが日本代表もそのようにあって欲しい、と思う。

さらに余話として。
ペイジとニグロ・リーグで名勝負を繰り広げた大打者に、ジョシュ・ギブスンがいる。
やはり黒人メジャーリーガー第一号が自分でなかったことに失望し、晩年は酒浸りの日々だったと伝わる。
「ヤンキースタジアムで一番でかいホームランを打ったのが誰か、知っているか?」
が酔った時の口癖だったとか。

黒人選手として野球殿堂入りの第二号。
ニックネームは「黒いベーブ・ルース」だが、ルースをこそ「白いジョシュ・ギブスン」と呼ぶべきだ、と言う人もいる。
生涯のホームラン数は最低800本以上、950本以上とする説もある。
現在、彼の名はギネス・ブックの野球のページ、「通算最多ホームラン」の項目に、ハンク・アーロンと王 貞治と併記されている。

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