(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』第二部より、カーズのセリフ)

相変わらずオセロやっているんだが、某ミヤタくんにてんで勝てなくて(30戦ほどして2勝)、少し腕を磨こうかとヤフーのゲームコーナーに行ってみる。
例のヴァーチャル何とかをいれて、こちらにも出入り出来るようになったのだな。

結論:人工知能より人間の方が強いし、厳しい。

どうしたもんかねぇ。

田中 勉というピッチャーがいた。
現役引退後、事業に失敗して多額の借金を負いこむことになった。
その借金を棒引きしてもらう交換条件が、西鉄ライオンズの後輩投手、池永正明への敗退行為依頼の橋渡しだった。

巷間つたわるところでは、さそわれた料亭で、用足しにでも立つようにいなくなった田中はそのまま姿を消し、後に札束の入った包みが残されていたという。

この時、せめて監督なりコーチに即座に報告していれば、西鉄の、パ・リーグの、日本プロ野球の歴史は大きく違っていたかもしれない。
チームの先輩を告発することの出来なかった池永の良心は、最悪の形で彼を裏切った。

1970年5月25日。
同じ西鉄の2選手とともに、池永正明永久追放処分。
日本プロ野球史上最悪の汚点、「黒い霧」事件である。

「幻の300勝投手」を幻にしてしまった男、としてだけ、今田中 勉の名は振り返られる。
そんな彼が、もうひとつプロ野球史上に残した痕跡は、史上9人目の完全試合達成者としてのものだ。
藤本英雄から槙原寛巳まで、現在まで15人。
故人がふたりいる。
不滅の大投手として、今も輝き続けるものがいる。
解説者ほか、何らかの形で野球界にかかわりを持っているものも、第二の人生を見いだし、着実に歩んでいるものもいる。

ただひとり、田中 勉のみその消息がようとして知れないという。

その彼が、今はなき大阪球場で完全試合を達成したのが、1966年の今日、5月12日である。

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